【ニューデリー27日共同】インド西部ムンバイで26日夜、駅や高級ホテルなど10カ所でほぼ同時に爆発や武装集団による銃撃があり、PTI通信によると約80人が死亡、約270人が負傷した。
日本外務省などによると、現地駐在の日本人男性会社員が銃撃戦に巻き込まれ、腹や足を撃たれて死亡した。三井丸紅液化ガスによると、死亡したのは、同社の津田尚志さん(38)と分かった。別の日本人1人も負傷したという。
警察当局は組織的な同時テロとみており、犯人とみられる武装グループの2人を殺害、9人を拘束した。死傷者数はさらに増える恐れがある。
地元テレビ局NDTVは「デカン・ムジャヒディン」を名乗るグループが犯行声明を出したと報道。グループの実態は不明。これまでにインドで起きたテロへの関与が指摘されたイスラム過激派の犯行の可能性もある。
ロイター通信によると、ムンバイがあるインド西部のマハラシュトラ州首相は「(犯人グループを)まだ制圧していない」と指摘。また、犯行グループはボートで乗り付け10カ所を襲撃したと述べた。
地元警察によると、同日午後10時半ごろ、乗降客らで込み合ったチャトラパティ・シバジ駅で、2人組がライフル銃で無差別に銃撃、手りゅう弾を爆発させ、10人が死亡した。駅の外でも爆発や銃撃があったという。