【ワシントン22日共同】オバマ次期米大統領は二十二日の国民向けラジオ演説で、深刻化する雇用情勢を受け、大統領就任後二〇一一年一月までの二年間に二百五十万人の雇用創出を目指す「経済再生計画」の立案を次期政権の経済チームに指示したと言明した。
オバマ氏は「われわれはデフレスパイラルに陥る危険にさらされている」との認識を強調。
今年は既に百二十万人が失業したとして「迅速かつ果敢に行動しなければ、来年は数百万人の雇用が失われる」と警鐘を鳴らし、政権が交代する来年一月二十日を「雇用創出と長期的な経済成長促進」への転換点とする決意を示した。
その上で「経済再生計画」の内容を今後数週間で詰め、大統領就任後ただちに実行に移すと表明。実現には共和党の支持も必要だとして、超党派で経済危機の克服に取り組む姿勢を強調した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は十月下旬時点の経済見通しで、〇九年の失業率が7・1〜7・6%に上昇すると予測。予測の上限に達すれば一九九二年以来の高水準となり、雇用情勢は厳しさを増している。