2008年11月23日(日) 01時12分
【元厚生次官ら連続殺傷】「死んだ人戻らない」 厚労省、対応に追われる(産経新聞)
元厚生次官ら連続殺傷事件で男が出頭したとの一報が入った22日夜、東京・霞が関の厚生労働省には幹部らが次々に登庁、情報収集や対応に追われた。
舛添要一厚労相は22日深夜、「まだ犯人かどうか分からないが、本当ならば好ましい。事件の解決に向け、警察には背景をきちんと調べてもらいたい。ただ、死んだ人は戻ってこない。犯人には法と証拠に基づいて裁きを受けてもらいたい」と述べた。産経新聞の取材に答えた。厚労相のもとには午後10時半ごろ、厚労省幹部から連絡が入ったという。
厚労省大臣官房によると、男が名乗っている「小泉毅」という名前の人物は本省に勤務する職員(約3000人)にはいなかった。2人の元次官が在籍した期間に懲戒免職処分となった職員の名前も調査したが、該当者はなかった。
情報収集を担当する幹部は「逮捕は報道で知った。出先機関や在職経験のある人をすべて調べると、何万人と膨大な数となる」と困惑した様子。今後、約5万人の現職職員や勤務経験者に範囲を広げて該当する人物がいないか調査を進める。また、出先機関を含めて、出頭した男と厚労省とのトラブルがなかったか、調査を始めている。
厚労省は連休の夜とあって職員の姿はほとんどなく静まり返っていたが、22日午後11時過ぎから次々と幹部が登庁した。
自宅のテレビで出頭を知ったという大臣官房の男性幹部職員は「詳しい状況は分からないが、一刻も早い事件解明につながれば」と緊張した面持ちで語った。人事担当の別の幹部は「解決すればいいが、まだ犯人と分かったわけではないので…」。30代の若手職員は「いきなり出頭するとは、一体、何を考えているのか」と困惑した様子だった。
厚労省庁舎前では現在も機動隊のバスが駐車し、入り口では2人の警察官が警戒中。庁舎の警備担当者は「まだ警戒を解除できるレベルではない」と話していた。
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