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2008年11月23日(日) 00時36分

「次官刺した」男出頭 ナイフ8本所持、血付着中国新聞

 二十二日午後九時二十分ごろ、東京都千代田区霞が関の警視庁本部に、男が「次官を刺した」と車で出頭した。警視庁によると、男は血の付いたナイフとスニーカーを持っていたという。

 警視庁は男を麹町署に同行、銃刀法違反の疑いで逮捕する方針。元厚生次官ら連続殺傷事件との関連について、慎重に調べている。男は四十六歳で「コイズミ・ツヨシ」と名乗り「昔、保健所にペットを殺され腹が立った」などと話しているという。

 男は連続殺傷事件の犯人の目撃情報と同じ身長一六五センチで、さいたま市の住民票を所持していた。サバイバルナイフ八本を所持し、うち二本に血が付いていた。車は川越ナンバーの軽乗用車でレンタカーだった。

 連続殺傷事件は十八日午前発覚。さいたま市南区の元次官山口剛彦やまぐち・たけひこさん(66)宅で、山口さんと妻美知子みちこさん(61)が玄関で胸などを複数回刺され死亡しているのが見つかった。同日午後六時半ごろには、東京都中野区の元次官吉原健二よしはら・けんじさん(76)宅玄関で、吉原さんの妻靖子やすこさん(72)が宅配便を装った男に胸を刺され重傷となった。

 吉原さんは一九八八—九〇年、山口さんは九六—九九年に旧厚生省の事務次官を務めた。警察庁は元同省幹部を狙った連続テロの可能性があるとみて、全国の警察本部に関係者の警備強化を指示していた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811230082.html