銃刀法違反容疑で逮捕され、元厚生次官ら連続殺傷事件への関与を認めている無職小泉毅容疑者(46)の父親(77)は23日未明、山口県柳井市の自宅で取材に応じた。父親は、22日夕に小泉容疑者から約10年間途絶えていた電話があったと明かした上で、「どう対処したらいいのか。わが身をささげないといけない思い」と話した。
息子の逮捕はニュースで知ったという。「間違いであってほしいと思うが、もう現実のものとして受け止める」と肩を落とし、「腹を切れと言いたい」と苦渋の表情を浮かべた。
小泉容疑者から電話があったのは22日午後5時前。「手紙を送ったから読んでくれ。あした着くはずだから」。10数秒で切れたが、声は明るく「嫁さんでももろうたんかな」と感じたという。
父親によると、小泉容疑者からは1998年ごろに「ええ仕事があった」と言って埼玉県に行って以降、実家への連絡は一度もなかった。
同容疑者は小学校時代、飼っていた白い犬が死んだ時に涙を流した。動物好きで、それからも野良犬を連れてきて飼ったという。
小泉容疑者が警視庁に「昔、保健所にペットを殺されて腹が立った」と話しているといい、これについて父親は「(そういうことが)あった。野良犬がここに入ってきて、飼ってたんですけど、かみついて人にけがをさせたら大ごとだから」と話した。
小泉容疑者の手紙は23日午後6時すぎ、実家に届いた。父親は報道陣に、息子からの手紙であることを認めたが、内容は明かさなかった。