2008年11月23日(日) 21時04分
殺害動機は不可解、厚労省幹部ら困惑(読売新聞)
小泉毅容疑者の出頭から一夜明けた23日、厚生労働省の幹部や次官経験者らは小泉容疑者がほのめかす動機の不可解さに困惑し、真相解明を求める声を上げた。
小泉容疑者が、ペットを保健所に殺され腹が立ったという内容の供述をした点について、現職次官の江利川毅さん(61)は「動機をどう考えればいいのか、まだ情報が少なくてわからない」。
そして「真相が見えないうちは、職員や家族の不安が消えるわけではない」と語った。
殺害された山口元次官の2代前に厚生次官を務めた多田宏さん(69)は「言っていることがめちゃくちゃ。一体どこまで(厚生行政を)知っているのかといぶかしく思う」といらだちを隠さない。妻が重傷を負った吉原元次官の後任次官だった坂本龍彦さん(75)も「あれが動機では、ますます不可解な感じだ。どうして元厚生次官と結びつくのか」と首をかしげた。
舛添厚労相はこの日午後2時半、静養先の神奈川県湯河原町内で報道陣の取材に応じ、「一刻も早い全容解明をお願いしたい」と述べ、さらに「(小泉容疑者と厚生労働行政を)結び付けるような情報は全く入っていない。理解できない点が多すぎる」と語った。
保健所を運営しているのは都道府県など自治体だ。
環境省の調査によると、保健所などに引き取られた犬や猫のうち、殺処分となったのは2006年度で計約34万匹。狂犬病予防法を所管する厚労省も関係しているが、自宅を襲撃された元厚生次官2人は、動物の感染症対策などペットにかかわる行政を直接担当したことはなかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081123-00000048-yom-soci