携帯電話を時計替わりに利用する方法が浸透し若年層の腕時計離れが進む中、カシオ計算機など時計メーカー各社でこうした世代をターゲットにした新たな商品やサービスの開発競争が激しくなっている。顧客層を広げて収益拡大を狙う戦略で、利用者にとっては購入の選択肢が広がるメリットがある。
カシオは二十日から同社の公式オンライン販売サイト「eカシオ」で人気の腕時計「G—SHOCK」など十モデルを対象に、チームオーダーの受け付けを始めた。
五個以上から注文を受け、ロゴやチーム名、個人名などをベルト面に刻印できる。大学サークルなどを中心にスポーツチームや趣味の集まりなどでの需要を掘り起こす。
人気モデルの道端ジェシカさんやプロスケートボーダーがデザインを監修した腕時計を発売するのはセイコーウオッチ(東京)。「若年層はアクセサリーの感覚で腕時計を着用する傾向がある」(幹部)と分析しており、ファッション性の高い商品を相次ぎ投入する。
シチズン時計(東京)は昨年から今年にかけて「インディペンデント」などの若年層向けブランドを新設。デザインを重視した商品を拡充しており、販売は好調という。