高額な医療費負担に苦しむ患者を等しく支えてほしい—。広島市中区の広島国際会議場で22日あった医療関係者らの学会で、難病患者が登壇し、国の医療費助成の枠組み拡大を訴えた。
家族性高コレステロール血症(FH)を患う浜岡武彦さん(56)=大阪府八尾市。この日、「アフェレシス」と呼ばれる治療法を研究する学会の学術大会に招かれ、参加者の一部約50人の医師たちを前に厳しい闘病生活を語った。
FHは、国が難病と位置づける123疾患の一つだが、このうち45疾患に限られる医療費助成の対象には含まれない。浜岡さんは、1回5万円余の負担が必要な治療を25年間、月2、3回ペースで重ねてきたと強調。「20歳代、30歳代では到底払えない。自分より若い患者が命を落とすのは空しく、寂しく、悲しい」と訴えた。
【写真説明】「若い患者たちに夢と希望と光を」と訴える浜岡さん