2008年11月22日(土) 10時58分
<麻生首相>2次補正の今国会提出見送る 小沢氏信用できぬ(毎日新聞)
【リマ古本陽荘】麻生太郎首相は21日夕(日本時間22日朝)、訪問先のリマ市内のホテルで同行記者団に、今国会の会期について「野党の対応で違ってくる。金融機能強化法改正案はすごく大事な法案。ずっと最後まで(民主党が)反対ならもっと延びるかもしれない」と述べ、民主党の対応次第で、30日までの会期を年明けまで大幅延長する可能性を示唆した。
憲法の「60日ルール」に基づき、同法案を衆院で再可決できるのが09年1月5日であることを視野に置いた発言。首相には、解散権を背景に主導権を維持する思惑もあるとみられる。
首相は08年度第2次補正予算案については「(民主党の小沢一郎代表の)話は危ない。信用できない。1年ぐらい前も辞めると言って、辞めなかったりしている」と述べ、党首会談の際に2次補正を今国会に提出すれば審議・採決に応じるとした小沢氏の話は信用できないとして、今国会提出を見送る考えを明らかにした。
さらに「中小企業融資枠、税制改正が必要なもの、来年度本予算に関係するものなどいろんな要素が含まれる。きちんと整理したうえで判断する」と語り、年末の税制改正論議などを見極めた上で、通常国会冒頭に提出する考えを示した。
解散時期に関しては「佐藤内閣で『黒い霧解散』なんてあった。絶対に自民党が負けると言われたのに勝った。郵政解散も自民党が300取った。最終的に首相が判断する要素は人によって違う。判断は今決めているわけではない」と述べた。
◇麻生太郎首相のリマでの記者団に対する発言の要旨は次の通り。
◆2次補正
08年度第2次補正予算案は中小企業融資枠、税制改正が必要なもの、来年度本予算に関係するものなどいろんな要素が含まれる。きちんと整理し、判断しなきゃいけない。(党内から今国会見送りに批判が出ていることについて)意見が出ない方が問題。いろんな意見が出され決まるのがいい。
(民主党の小沢一郎代表は党首会談で、2次補正の審議・採決に応じるとの約束をほごにした場合、辞めると)7人の前で言った。その話は言ってない、と言われたら、この人の話はあぶないなと思うんじゃない。とたんにみんな信用できなくなっちゃった。前も(大連立構想が頓挫し)辞めると言って辞めなかったりしている。
◆会期延長幅
野党の対応がどうかで対応が違ってくる。金融機能強化法案にずっと最後まで(民主党が)反対なら、(新テロ対策特別措置法案の再可決のための延長より)もっと延びるのかもしれない。
◆解散時期の判断
佐藤内閣で「黒い霧解散」(66年)なんてあった。絶対に自民党が負けると言われたのに勝った。郵政解散も勝てると思った新聞社はなかった。最終的に首相が判断する要素は、人によって違う。判断は今決めているわけではない。
◆地方への1兆円
「地方が一番使いやすい方法を考える」とずっと同じことしか言っていない。使いやすい方法を党で考えてもらっている。【リマ古本陽荘】
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081122-00000026-mai-pol