国の文化審議会が21日答申した国指定史跡に、岡山県内からは備前市伊部(いんべ)の備前陶器窯跡が入った。最大級の大窯跡(全長54メートル)があり、すでに国史跡に指定されている伊部南大窯跡に伊部西、伊部北の2つの大窯跡(市指定史跡)が追加され、一つの史跡として指定される。県内指定件数は変わらず、47件。
備前陶器窯跡は、16世紀後半に築かれた備前焼の「大窯」群。伊部南、西、北の3つの大窯跡が、約1キロ圏内の山すそに集まり、いずれも長大な複数の窯跡がある。大窯ごとに「窯組」を形成し共同生産していた陶工により、江戸末期まで操業された。
【写真説明】伊部南大窯跡にある最大規模、全長54メートルの窯跡(県教委提供)