金融危機により経営不振に陥った米銀大手シティグループのパンディット最高経営責任者(CEO)は21日、従業員向けの会議で、自社や主要事業の売却などの大規模な再編に否定的な考えを示した。米メディアが伝えた。
シティの株価は、大規模な再編に否定的として失望感から同日のニューヨーク株式市場で急落。一時、ほぼ16年ぶりの安値水準である3・05ドルまで売り込まれた。
パンディットCEOは「資本は十分にある」と述べた上で、資金調達のための傘下の投資銀行やクレジットカード事業などの切り売りも否定。多角化経営路線を維持、人員削減などで、難局を乗り切りたい考えだ。
一方、米証券大手ゴールドマン・サックスは同日、シティ買収に後ろ向きな姿勢を示したという。両社の合併交渉が取りざたされたことがある。
シティは最近、5万人規模の大規模な人員削減計画やサウジアラビアの王子による出資拡大をまとめるなど、経営安定化策を相次ぎ打ち出した。(共同)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081122-OHT1T00140.htm