元厚生次官ら連続殺傷事件は、犯人が被害者宅玄関で宅配業者を装って刃物で襲い、徒歩で逃げたとみられる点など、二件の犯行に多くの共通点がある。警視庁と埼玉県警は同一犯の可能性が高いとみて調べている。
警視庁や県警によると、犯行推定時間は、さいたま市の元次官
凶器は未発見だが、被害者三人は胸を複数回刺され、山口剛彦さんと吉原靖子さんの傷の一部は心臓や肺にまで達していたことなどから、犯人の強い殺意がみてとれる。
靖子さんは、犯人が身長約一六五センチ、三十—四十歳ぐらいで、宅配業者を名乗り、上下の作業着に野球帽か作業帽姿だったと証言。一方、山口さん夫妻宅玄関には、宅配の際に使われる山口さんの印鑑が落ちていたことが判明している。
いずれの現場も廊下などに血痕や土足の跡が残り、付近の路上には血の付いた足跡も見つかっている。犯人は犯行後も家族がほかにいないか室内を捜した後に、徒歩で逃げた可能性が高いという。