【ワシントン18日共同】最近まで絶滅したと思われていた最小級の霊長類ピグミーメガネザルをインドネシア・スラウェシ島で八十七年ぶりに生け捕りにしたと、米テキサスA&M大学の研究チームが十八日発表した。
チームは八月下旬、スラウェシ島の標高約二千百メートルの森林で、体重約六〇グラムのピグミーメガネザル三匹を網で捕獲した。ネズミほどの大きさで雄二匹と雌一匹。大きな目と突き出た耳が特徴。生態調査のため発信機を付けて逃がした。
同大によると、ピグミーメガネザルは一九二一年に捕獲されて以来、生きた個体は見つかっていない。二〇〇〇年にスラウェシ島でネズミのわなにかかって死んでいるのが発見された。夜行性で、かぎづめを利用して木に登り、昆虫などを捕食しているという。
【写真説明】87年ぶりにインドネシアで生きたまま捕獲されたピグミーメガネザル(米テキサスA&M大学提供・共同)