任期満了に伴う那覇市長選は十六日投票、即日開票の結果、無所属現職の
翁長、平良両氏による事実上の一騎打ちで、与野党とも次期衆院選の前哨戦と位置付けて総力戦を展開。だが、平良陣営が前面に掲げた自公政権批判は浸透せず、有権者の関心を盛り上げることにも失敗。与党側は、六月の県議選での過半数割れによる退潮傾向に歯止めをかけたことで、激戦が予想される衆院選に向けて弾みをつけた。
翁長氏は職員約七百五十人と人件費約二十八億円の削減、職員の意識改革による行政サービス向上など二期八年間の実績をアピール。保守層を手堅く固めた上、安定感のある行政手腕に無党派層などの幅広い信任を得て、平良氏を引き離した。
後期高齢者医療制度の廃止など国政課題を中心に訴えた平良氏は、無党派層を引き寄せられず、野党各党の連携不足なども響いて伸びなかった。
屋良氏は与野党対決の構図に埋没し、支持を広げられなかった。