2008年11月16日(日) 11時30分
G20、金融政策だけでは経済復興に不十分と認識=カナダ首相(ロイター)
[ワシントン 15日 ロイター] カナダのハーパー首相は、20カ国・地域(G20)による緊急首脳会合(金融サミット)終了後、金融政策だけでは世界経済を現在の危機から脱却させるには不十分、との認識で参加国が合意したことを明らかにした。
同首相は「金融政策だけでは世界経済は危機から脱却できないとの見解で一致した。財政政策、追加的な財政措置が必要になるだろう」と語った。
カナダは財政黒字国なので他国よりも良い立場にあると指摘したうえで「世界経済の需要拡大のためにわれわれができることは何でもする。追加の(財政)措置を検討している」と述べた。
保護主義の脅威について同首相は「歴史的にみて、世界経済が低迷期に入ると保護主義的なムードが強まる危険がある。保護主義的な動きが出れば、世界は必ず長期的な不況に陥る」と指摘した。
また、今回の会合は先進国と新興国が協調して取り組む前例のないプロセスの始まりとの見方を示し、「これは現実であり、この現実が変化だ」と述べた。
同首相は、首脳宣言は市場に安心感を与えるだろうと期待を表明し、宣言は実質的で、徹底したものであり、特に金融監督などの具体的な行動計画も備えており、参加国の協調や深い理解も反映している、と述べた。
また、米国の自動車セクターについて「無視することはできない。一方で、カナダ政府としては結局は独自の措置をとる必要がある。こうした措置は自動車セクターのみならず、カナダ経済、カナダの納税者にとって最善のものでなくてはならない」と語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081116-00000330-reu-bus_all