2008年11月16日(日) 20時19分
駐日大使誰に? オバマ次期政権、注目される日本関連人事(産経新聞)
【ワシントン=有元隆志】来年1月のオバマ次期米政権の発足に向けて、駐日大使や国務次官補(東アジア・太平洋担当)など日本関係の人事も注目されている。複数の民主党関係者によると、駐日大使として日系人のノーマン・ミネタ前運輸長官(77)、リチャード・アーミテージ元国務副長官(63)、ジム・リーチ元共和党下院議員(66)らの名前が挙がっている。
ミネタ氏は民主党下院議員を経て、アジア系として初めてクリントン前政権で商務長官に就任した。共和党のブッシュ政権でも運輸長官を務めた。第二次世界大戦中、日系人収容所に入れられたミネタ氏は、米政府に謝罪を認めさせる法律制定に尽力した。運輸長官退任後の本紙インタビューで、「日米関係が成熟し強くなるように、できることは何でもやる」と述べた。
アーミテージ氏は共和党大統領候補マケイン上院議員を支持したが、国務副長官として仕えたパウエル元国務長官がオバマ氏を支持したため、超党派で外交問題に取り組む姿勢を示す象徴的人事として、名前が出ている。米政界きっての知日派で、ワシントンを訪れる日本の政界関係者の多くがアーミテージ氏と会談している。
リーチ氏は外交官出身で30年間共和党下院議員を務めた。下院外交委アジア・太平洋小委員長だった2006年4月には、拉致被害者の横田めぐみさんの母、早紀江さんを証人として公聴会に招くなど、拉致問題への理解が深い。共和党員ながらオバマ氏を支持した。
一方、国務省で日本を担当する国務次官補をめぐっては、現職のクリストファー・ヒル氏が「北朝鮮担当大使」と呼ばれるほど核問題の交渉に専念した結果、日本や中国との2国間関係への取り組みが足りなかったとの批判が強い。このため、6カ国協議の交渉担当者と次官補を分けるとの見方もある。
国務次官補としては、次期副大統領バイデン上院議員の下で、上院外交委員会の上級スタッフを務め、オバマ陣営の外交チームで朝鮮半島問題を担当したフランク・ジャヌージ氏らの名前が取りざたされている。
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