記事登録
2008年11月16日(日) 19時45分

故金日成主席、周恩来首相に「核保有せず」と書簡…韓国報道読売新聞

 【ソウル=浅野好春】韓国の聯合ニュースは16日、北京発で北朝鮮の金日成(キムイルソン)主席(1994年死去)が1960年代に、朝鮮半島の非核化支持に言及した書簡を周恩来中国首相(当時、76年死去)に送っていたと報じた。

 中朝間の外交文書で金主席の非核化への考えが確認されたのは初めてという。

 聯合電によれば、書簡は64年10月30日ごろ送られた返信。金主席は「朝鮮民主主義人民共和国政府は核兵器を全面禁止し、徹底廃止すると一貫して主張してきた」とし、「朝鮮人民は核兵器の全面禁止、徹底廃棄を実現しようとする、平和を愛する全世界の人民と一致団結する」と述べた。

 後継者の金正日(キムジョンイル)総書記は、2007年10月の第2回南北首脳会談の際に「非核化は金主席の遺訓」と語るなど、父親の遺訓を守る意思をたびたび明らかにしてきた。核保有国を自認する現在の北朝鮮は、遺訓に背いたことになるが、もともと金主席自身が核兵器保有を目指していたとの見方も一般的。このため、父子そろっての「国際公約違反」が確認されたとも言えそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081116-00000028-yom-int