【ワシントン=古田哲也】麻生首相は十四日昼(日本時間十五日未明)、当地で同行記者団と懇談し、金融サミットの次回開催について「アジアだけで世界人口の半分くらいになる。その意味から、日本は開かれる場所としてふさわしいと思う」と述べ、二回目の会合が必要な場合は国内での開催に意欲を示した。
首相は「一回目でどこまでまとまるか分からない。総意が出来上がればいいが、なかなか難しいのではないか」と述べ、二回目の金融サミット開催が必要になるとの見方を示した。
今回の金融サミットで議題になる市場の規制強化をめぐっては「厳しくしすぎると自由主義経済は全く動かなくなる。断固反対という米国と、厳しくしろという欧州の中間で答えを見つけなければならない」と述べ、米欧間の仲介役を果たすことに意欲をにじませた。
首相は衆院解散の時期に関連して「景気対策を考えたら、予算はきちんと年度内にスタート(成立)させることは大事な要素だ」と述べ、二〇〇九年度予算の年度内成立を優先させ、四月以降に先送りする意向を示唆した。
同時に首相は「あらかじめ四月と決めておくつもりはない。一月に(通常国会)冒頭ということもある」とも述べた。
(東京新聞)