シャープが12月以降、薄型テレビ用液晶パネルの主力生産拠点の亀山工場(三重県亀山市)で減産することが15日、分かった。パナソニックも12月から来年1月にかけて液晶テレビ用パネルの生産台数を、計画より約1割減らす方針。
世界的な景気減速を受けた消費の冷え込みで、台湾、韓国など海外メーカーも業績が低迷しており、年末商戦を控えて各社には厳しい冬となりそうだ。
シャープの亀山工場での本格的な減産は、2004年の稼働以来初めて。具体的な時期や削減幅は、今後の需要の推移などを見て決める。亀山工場は第1、第2工場があり、月産計210万台(32型換算)のパネル生産能力がある。ことし夏以降、フル稼働の状況という。
シャープは堺市に世界最大規模の液晶パネル工場を建設中で、2009年度中に稼働する方針に変更はないとしている。
パナソニックが減産するのは、子会社のIPSアルファテクノロジ(千葉県茂原市)。現在の生産規模は明らかにしていないが、年末年始に当初計画の1割程度減産し、2月をめどに通常の生産に戻すとみられる。