【北京15日共同】アフリカ東部ケニア沖で日本人船長らが乗船した中国天津市の「天津市遠洋漁業」所属のマグロ漁船天裕8号が海賊とみられるグループに乗っ取られた事件で、中国外務省や漁業協会などは15日、ケニア政府などと連絡を取りながら乗組員の安否を含めた情報収集に全力を挙げた。
中国漁業協会は、関係ルートを通じて得た情報として、15日夕(日本時間同)現在、ケニア沖で乗っ取られたマグロ漁船の乗組員は日本人船長を含め全員無事だ、と明らかにした。
同社の担当者は同日までの共同通信の取材に対し、日本人船長の名字を明らかにし「久貝」さんだと語った。中国では近年、マグロの消費量が増加するのに応じ、中国漁船による漁も活発化しており、日本人船長がマグロ漁に関する知識や技術を持つとして起用された可能性がある。
中国メディアの報道などによると、同社は22隻の大型、中型漁船を所有。事件にあった天裕8号は4年前から操業していたという。