【ワシントン14日共同】20カ国・地域の首脳らが金融危機対策を協議する緊急首脳会合(金融サミット)が14日夜(日本時間15日朝)、米国の首都ワシントンで開幕する。未曾有の危機が世界経済に及ぼす影響や国際的な政策協調について討議。市場安定化に向け、金融機関や市場の規制・監督強化で一致する見通しだ。
15日午後(同16日朝)の閉幕後、議長役のブッシュ米大統領が記者会見して、声明を発表する。
首脳会合は、日米欧に加え、成長著しい中国やインド、ブラジルなど新興国が参加。新時代を迎える中での、国際通貨基金(IMF)をはじめとする金融支援機関の包括的な改革についても議論する。
IMFは、米欧が主導し戦後の国際金融システムの枠組みとなった「ブレトンウッズ体制」を代表する機関。欧州有力国は、危機の再発防止策として国際的な金融監督組織の創設を主張している。日米とは隔たりがあり、IMF改革をめぐる議論が紛糾する可能性もある。
麻生太郎首相はサミットで、世界経済のけん引役が期待される新興国への支援促進のため、IMFに外貨準備から最大1000億ドル(約10兆円)を拠出する意向を表明する。