2008年11月12日(水) 16時03分
【元Vシネ女優2回公判ライブ】(10)被害者の自殺願望は「ピンとこない」…かみ合わぬやり取り(産経新聞)
《男性検察官による被告人質問が続く。木村衣里(えり)被告は、答える際に正面を見たままで検察官の方を向こうとはしない》
■写真&法廷ライブ■ 元Vシネ女優の傷害致死事件〜公判の全記録
検察官「端的に言ってほしいんですが、1月25日から(事件当日の)26日にかけてコンビニで買い物をしましたが、酒を買うのは止めましたか?」
衣里被告「当然止めました。止めましたが、彼(被害者の藤家英樹さん)は『週末だから飲む』と言って(忠告を)聞き入れませんでした」
検察官「飲酒の量は?」
衣里被告「焼酎のびん1本とサワーです」
検察官「あなたの酒量は?」
衣里被告「サワーをコップ2杯ぐらい」
《衣里被告はコップの大きさを指で示しながら説明する。大きさからすると1合ぐらいのコップだ》
検察官「質問を変えます。これまでにも藤家さんの傷に○○(瞬間接着剤の商品名)を塗ったということですが、塗っても血が止まらないという傷はありましたか?」
衣里被告「ありません」
検察官「藤家さんが血が混じったたんを吐いたのはいつごろからですか?」
衣里被告「入院前だと思います」
検察官「というと平成19年6月より前?」
衣里被告「と思います」
検察官「どういう場所で吐きましたか?」
衣里被告「ありとあらゆるところで。マンションのエントランスやエレベーターとか、電車の時はホームでとか、どこでも」
《語尾を伸ばして話すのが衣里被告の特徴のようだ。年齢よりも若い女性の話し方で、法廷内で聞くには違和感を覚える》
検察官「平成19年6月と10月に昭和大学病院に藤家さんが入院した際に、主治医から血が止まりにくいということを聞いたということでしたが、なぜ血が止まりにくいのか聞きましたか?」
衣里被告「説明を受けた気がしますが、(内容の)印象はなくて…。入院して1週間して主治医と2人で話しましたが…。精神科にかかるように言われましたが…」
《質問に対し長々と答えるが、質問の趣旨と異なる内容だったため、たまらず秋葉康弘裁判長が割ってはいる》
裁判長「今聞かれているのは、血が止まりにくいということを聞いたと思うが記憶がないと先ほどあなたがいいました。説明を受けた印象はあるかということですが?」
衣里被告「私の中では記憶にとどめていません。ないです。すいません」
《裁判長に対して衣里被告は軽く頭を下げた。引き続き検察官の質問に移る。検察官の表情も少しいらだっているようだ》
検察官「2月8日からのハワイ行きは藤家さんも楽しみにしていましたか?」
衣里被告「彼が言い出したことでした。余命1年と言われ、何もかも捨てて生きたいという夢を叶えたいと…」
検察官「藤家さんはあなたに『死にたい』とか言ったことはありましたか?」
衣里被告「自殺願望があったかということですか?」
検察官「そうです」
衣里被告「うーん(5秒ほど沈黙)。かなり精神的に弱い人だったので、精神的に病んでいたような様子はありました」
検察官「いつごろですか?」
衣里被告「うーん(10秒ほど沈黙)。地元で彼がかわいがっていた後輩が自殺してからは酒量も増えてきて、肝硬変になって生活保護を受けるようになってからは自暴自棄になったことはあります」
《またも当初の質問から答えがずれ始めた衣里被告に、検察官もたまらない表情だ》
検察官「聞いたのは、(藤家さんが自殺を)口に出したことはあるのかということですが?」
衣里被告「自殺したいとか、死にたいとかは、ピンとこなくて分かりません」
《意味不明の答えに検察官は目を丸くする》
検察官「分からない?」
衣里被告「はっきりと『死にたい』といったことは考えても思い浮かびません」
検察官「記憶にないということですか?」
衣里被告「はい」
《ようやく答えを聞き出した検察官は質問を変える》
検察官「(現場の)マンションでは住人づきあいはありましたか?」
衣里被告「ありません」
検察官「マンションの住人とけんかは?」
衣里被告「住人とはないと思います」
検察官「住人から恨みを買うことは?」
衣里被告「ないと思います」
=(11)に続く
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