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2008年11月11日(火) 03時06分

「アパ懸賞に応募せよ」6空団司令が幹部隊員に執筆指示読売新聞

 田母神俊雄・前航空幕僚長(60)(3日付で定年退職)が、ホテル・マンション経営「アパグループ」の懸賞論文に投稿した内容を巡って更迭された問題で、空自第6航空団(石川県小松市)トップの司令(空将補)が「アパグループの懸賞論文に応募する」として、幹部隊員に論文を執筆させていたことが10日わかった。

 空自が、組織的に懸賞論文への応募に関与していた実態が判明した。

 防衛省の調査によると、6空団司令は今年8月4日、尉官級以上の幹部隊員らに論文を課題として提示する際、「アパの懸賞論文に出すため、同じテーマの『真の近現代史観』で論文を書いてもらう。締め切りは8月末」と指示。6空団では締め切り日を過ぎた9月上旬、62人分の論文をアパ側に送った。

 懸賞論文の応募要領は5月20日に空幕教育課からファクスで全部隊に通知されており、6空団が8月になって執筆を命じた理由はわからないという。

 同省の調査に対し、司令は「田母神前空幕長やアパ側からの働きかけはなかった」と話しており、同省で詳しい経緯を調べている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081110-00000069-yom-soci