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2008年11月10日(月) 00時00分

県債発行増を懸念 山口中国新聞

 山口県監査委員は、2007年度の県一般会計と特別会計の決算について審査意見書をまとめた。借金である県債の発行額が950億円と5年ぶりに増加した点を重視、さらに財政構造の弾力性を示す経常収支比率も悪化していることから、より一層の事業の見直しを要請している。

 審査意見書によると07年度の県債発行額は、退職金払いのための退職手当債が19億円増えた影響などで06年度より23億円増加。県債残高も133億円増え、過去最悪の1兆1726億円に上った。

 収入に占める借金返済額の割合である実質公債費比率は12.0%と前年度より0.6ポイント低下した一方、数値が低いほど自由に使える財源が多いことを示す経常収支比率は95.9%と前年度より3.4ポイント上昇した。

 このため意見書は、大規模プロジェクトの適切な進行管理や、県有施設の管理を民間に委託する指定管理者制度の導入などの必要性を強調している。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811100008.html