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2008年11月10日(月) 00時00分

麻生首相「自発的辞退」表明 11日にも給付金最終案中国新聞

 政府、与党は十日、焦点となっている総額二兆円の定額給付金の所得制限をめぐり調整に入った。自民党の細田博之幹事長は同日の政府与党連絡会議で十一日中に最終案をまとめ、十二日に決定したいとの意向を示した。

 これに関連し麻生太郎首相は十日、支給対象について「所得制限はすごく手間がかかる。法律がいるから面倒くさくなる。自発的に(辞退を)やってもらう方が簡単ではないのか」と述べ、所得制限を設けず一定年収以上の高額所得者が自発的に受け取りを辞退できる方式が望ましいとの認識を表明した。官邸で記者団の質問に答えた。

 所得制限は法的措置が必要な上、市町村窓口などでの手続きも煩雑になり、大前提の二〇〇八年度内支給が困難になると判断したとみられる。

 所得制限には与党内でも(1)法的措置が必要で二〇〇八年度実施が難しくなる(2)事務を担う地方自治体側が反発している—として慎重論が多い。

 与謝野馨経済財政担当相と自民党の保利耕輔政調会長らは十日午後、自民党本部で協議。自発的辞退方式について与謝野氏は「自主的な辞退では駄目だ」と主張、結論を持ち越した。

 自発的に受け取り辞退を求める際には「高額」の目安となる所得や収入を示すかどうかも検討する。示す場合には「二千万円」とする案などが浮上している。

 また同日の自民党役員会で「給付金」の名称について「お上が恵んでやる」との印象があるとの指摘があり、変更を検討することになった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811100275.html