愛知県内で店舗を展開するめいきん生協(名古屋市)が十月に販売したホウレンソウから国の基準値の二百六十倍の農薬が検出されていたことが八日までに分かった。これまでに健康被害の報告はないという。
めいきん生協によると、十月下旬、名古屋市名東区の系列店でホウレンソウを購入した客から「調理して口にしたら、変なにおいがした」と店に苦情があり、検査したところ、基準を大幅に超える農薬トクチオンの成分二・六ppmが検出された。
同生協によると、トクチオンはキャベツの害虫対策用などに用いられるが、残留農薬を規制する国のポジティブリスト制度では、ホウレンソウへの使用は認められていないという。
生協側が保健所に報告するとともに、ホウレンソウを出荷したとみられる愛知県内の農家について農薬の使用実態などを調査している。