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2008年11月09日(日) 12時50分

バリ島ディスコ爆破テロの実行犯3人を処刑…インドネシア、報復テロの恐れもスポーツ報知

 インドネシア検察当局は9日未明、2002年のバリ島爆弾テロの実行犯で、東南アジアの地下組織ジェマ・イスラミア(JI)幹部とされるイマム・サムドラら3死刑囚の死刑を執行したと発表した。イスラム過激派が報復テロを起こす恐れがあるとして、警察当局が全土で警戒を強めている。

 死刑を執行されたのは、サムドラ、ムクラス(本名アリ・グフロン)、アムロジの3死刑囚。中部ジャワ州の「監獄島」ヌサカンバンガン島で9日未明、銃殺された。

 3人は死刑執行前、「われわれが殺されれば、報復があるだろう」と警告。ジャワ島東部スラバヤで「殉教者は死んでもジハード(聖戦)は続く」と書かれた張り紙が各所で見つかった。

 確定判決などによると、サムドラ死刑囚は02年8月以降、アフガニスタンなどでイスラム教徒が米国とその同盟国に抑圧、虐殺されているとして、米国への宣戦布告のため、爆弾テロ計画を立案、主導した。

 ムクラス死刑囚はバンコクなどでテロに関する会合に指導的立場で出席し活動資金として3万ドル(約300万円)以上を仲間に配布。ムクラス死刑囚の弟アムロジ死刑囚もジャワ島で爆弾用の化学薬品や犯行用の車を購入し、バリ島まで運んだ。

 事件は02年10月12日、日本人観光客も多いバリ島のディスコで発生。横浜市の日本人夫婦を含む外国人観光客ら202人が死亡、300人以上が負傷した。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081109-OHT1T00153.htm