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2008年11月09日(日) 17時18分

IMF強化で声明採択へ 金融サミットに向けG20中国新聞

 【サンパウロ9日共同】日米欧に新興国を加えた二十カ国・地域の財務相・中央銀行総裁会議(G20)は九日、金融危機の拡大・再発防止策をテーマに、ブラジル・サンパウロで最終日の討議を行い、国際通貨基金(IMF)の強化などを盛り込んだ声明文書を採択し、閉幕する。

 今回の会議は、ワシントンで十四日から始まる緊急首脳会合(サミット)の事実上の準備会合。G20での結論はサミットの重要な議題となる。

 これまでの会議では、危機を招いたとされる米主導の金融システムの見直し、規制・監督の強化のほか、景気回復策なども討論。

 地元紙フォリャ・ジ・サンパウロ(電子版)によると、出席した世界銀行のゼーリック総裁は景気回復策として、インフラ投資など公共分野への支出拡大を支持した。

 一方、資金流出が相次いだ新興国や途上国の支援でも意見交換。議長国ブラジルのルラ大統領は、これまでにアイスランドなどに緊急融資したIMFについて「国際市場の流動性を回復する手段を取らなければならない」と述べ、資金協力の強化に期待を表明した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811090262.html