自民党の松浪健四郎衆院議員(62)が、得意のレスリング技で不届き者を取り押さえるお手柄を立てた。捕物劇があったのは、6日午後6時20分ごろ。地元の大阪・泉佐野市の事務所近くの駐車場で、壁に張られていた同議員の政治活動用ポスターに男が落書きしているのを後援会員の男性(58)が目撃。事務所で連絡を受けた松浪議員は、秘書を加えた3人で捜し回り、約100メートル離れた店舗前で落書き真っ最中の男を見つけた。
「オッチャン、何してんねん」と、すごんだ松浪議員は、すかさず左腕で男の左ひじをつかみ、背面へとねじり上げた。「オレは何もしてない」と手にかみつこうと抵抗してきたというが、全日本社会人レスリング選手権を制したこともある松浪議員だ。頭を押さえつけると、さすがに観念したという。
駆けつけた泉佐野署員に現行犯逮捕されたのは、同市の無職・花田雄治容疑者(82)。「以前に議員の運動員とトラブルになり、腹が立っていた」と供述しているという。松浪議員によると、5年ほど前からポスターへのいたずらがひん発。集会参加のため偶然、事務所にいた議員本人が犯人を仕留める形になった。
「本能的に技が出た」と振り返る議員によると、決め技はレスリングの「腕とり」。「単純な技や」と胸を張ったが、容疑者の年齢にはびっくり。「力も強く筋肉質だったので。3人とも82歳とは思わなかった。けがをせんように配慮した」と照れくさそうだった。
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