中国経済産業局がまとめた中国地方の9月の小売り5業態の合計販売額(速報値)は、前年同月比0.8%増の1495億9200万円と21カ月連続で増えた。基調判断は「やや弱含み」から「弱含み」に改め、2カ月連続で下方修正した。
コンビニを除く4業態で、物価上昇分を除く実質販売額が27カ月ぶりに前年を下回った。株安や製造業の不振により、10月も個人消費の伸びが見込めそうにないとしている。販売額自体はスーパー、コンビニ、家電量販店で増え、百貨店、ホームセンターで減った。
≪大型店≫全店舗売上高は2.0%減で3カ月ぶりに前年を下回った。百貨店は6.7%減で15カ月連続マイナス。主力の衣料品や、金融不安の影響で宝飾・貴金属の高額品が不調だった。スーパーは0.5%増で21カ月連続プラス。生活防衛意識が高まり、セール時のまとめ買いが増えるなど売り上げが伸び悩んだ。衣料品の夏物処分セールも振るわなかった。
≪コンビニ≫8.1%増で15カ月連続して前年を上回った。たばこに加え、パンやデザート、菓子のプライベートブランド(PB)が好調だった。
≪ホームセンター≫0.4%減で5カ月ぶりのダウン。日用品や、昨年猛暑だった反動で扇風機が不調だった。
≪家電量販店≫0.6%増で5カ月連続アップ。DVDは堅調だったが、北京五輪で需要が高まったテレビの売れ行きが落ち着いた。