2008年11月08日(土) 13時42分
「彼は大麻が好き」と元AV女優 簡単な栽培がまん延の一因?(産経新聞)
「大麻は彼(プロテニスプレーヤーの宮尾祥慈容疑者)が好きだから買った」。現役のプロテニスプレーヤーと元AV女優による大麻所持が発覚した。力士や名門大学の学生から格闘家に芸能人と、大麻汚染の広がりは、とどまることを知らない。留学生や外国人らによる「売買型」のほか、覚醒(かくせい)剤などとは違い、比較的簡単に栽培できるという「栽培型」のため、汚染が拡大しているようだ。
「大麻は彼(プロテニスプレーヤーの宮尾祥慈容疑者)が好きだから買った」「(大麻は)彼と一緒に吸うためのものだった」…
関東信越厚生局麻薬取締部の調べに、元AV女優の倖田梨紗(こうだ・りさ)被告(22)=本名、菊地有紗=はこう供述したという。麻薬取締部はこの供述をもとに11月5日、宮尾容疑者に出頭を求め、逮捕した。同被告は10月、乾燥大麻約0・7グラムと覚醒剤0・027グラムを所持していたとして現行犯逮捕されていた。
宮尾容疑者は、容疑を認めているという。
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俳優の加勢大周被告(38)が警視庁に大麻取締法違反(所持)の現行犯で警視庁に逮捕されたのは先月だった。自宅に踏み込んだ捜査員が目撃したのは、吸引するためのパイプなどのほか、クローゼットで栽培されていた大麻だった。高さ40センチのプランターがびっしりと25株も並び、成長を促すための照明器具だった。
「自分が使うために栽培していた」。加勢被告はこう話したという。
平成16年に警視庁に逮捕された中央大生も密輸のほか、自宅で栽培。昨年11月に発覚した関東学院大ラグビー部員の大麻吸引事件でも、部員は寮で大麻をつくっていたという。
警察庁のまとめによると、昨年摘発された3282件のうち184件が栽培で、他の薬物に比べて割合は高い。捜査関係者は「加勢被告の場合もそうだが、いずれ覚醒剤へと強い刺激を求めるようになる。安易な栽培には手を染めないほうがいい」と警鐘を鳴らす。
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比較的簡単に栽培できる影響からか、大麻の売買の方も深刻だ。10月18日には、総合格闘家のエンセン井上容疑者が警視庁池袋署に現行犯逮捕された。「ロスで初めて吸い、最近では月に3、4回吸っていた」と供述。入手については「知人から譲り受けた」とした。
関西大を舞台にした大麻密売事件では、学生らはブラジル人の男から調達していた。このブラジル人は同志社大の女子学生にも大麻を譲り渡し、関西の有名私大の学生らに蔓延(まんえん)する元凶となっていた。
学生やスポーツ、芸能界などに広がりをみせる大麻汚染。捜査当局は「種を手に入れるのも容易で、売買も広く行われている。気軽に手を出しやすい薬物」としており、今後も摘発を強めるものとみられる。
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