2008年11月06日(木) 15時00分
発売3日でハックされた?『ニンテンドーDSi』動画(WIRED VISION)
『ニンテンドーDSi』がもうハッキングされた? 日本発売からまだ3日しかたっていないのに?
『Joystiq』が紹介している『YouTube』の動画(上)では、確かにDSiで『ハロー、ワールド!』(Hello World!)プログラムが実行されている。[「Hello World!」は、プログラマーがこれまで使ったことがなかった環境で初めてソフトウェアを作るとき、最初に表示させる定番の言葉]
もしこの動画が本物なら、DSiのソフト自作コミュニティーを繁栄させる——あるいはハッキングへの扉を開く——非公認のソフトウェアへの第一歩になる可能性がある。
ニンテンドーDSi——現時点では日本でのみ入手可能——によって、任天堂の人気のある携帯型ゲームのプラットフォームにはさまざまなアップグレード機能が追加され、インターネット接続やウェブブラウザー、内蔵型カメラ、音楽プレーヤーなどが強化されている。
その中で最も重要なのは、インターネット対応の各種ソフトウェアをダウンロードできる機能だ。たとえば日本では、東京の迷路のような地下鉄のインタラクティブなガイドがリリースされる予定だ。
ハッカーがDSiのネット接続にアクセスできたら、さまざまなものが際限なく作り出せてしまうだろう。自作ソフト(および違法コピーされたソフト)は、『ニンテンドーDS』の既存のモデルには以前から存在していたが、これを実行するには、特製のブランク・カートリッジ[日本では「マジコン」と呼ばれる]を購入し、一定の手順を経てソフトウェアをDSに読み込む必要がある[任天堂とソフトメーカー54社は2008年7月、マジコンを輸入・販売する業者5社に対し輸入販売の差し止めを求めて東京地裁に提訴した]。
ニンテンドーDSiが、非公認ソフトウェアの巨大なプラットフォームになる可能性があるのは、SDカード・スロットが内蔵されていて、このカードから直接ゲームを実行できるからだ。このカードはDSiの内蔵システム・メニューに表示される。
ハッカーがセキュリティー機能を迂回できた場合、非公認ソフトウェアを実行することは今よりはるかに安価で便利で簡単になり、すべてのDSオーナーが行なえるようになるだろう。ちょうど、ハッキングが広まった(日本語版記事)ソニーの『プレイステーション・ポータブル』(PSP)と同じように。
PSPのリリースから『ハロー、ワールド!』プログラムが出回り始めるまで大して時間がかからなかったことを思い出そう。これによって、署名されていないコードをメモリースティックから直接実行する方法があっという間に見つかり、『ゲームボーイ』のROMを稼働させる不完全なプログラムから始まって、ディスクベースのPSPソフトウェアの違法コピーにまで広がった。
ハッカーがすでにニンテンドーDSiで非公認コードを実行できるとしたら——まさにこのビデオが示唆していることなのだが——、ライセンスされたプログラムのDRMを迂回して違法コピーを作ることも可能だろう。
このビデオが本物だとしても(確かにそう見えるが)、必ずしもDSiがPSPと同じように好き勝手にされるとは限らない。今後どうなっていくのか、そしてハックされたDSプログラムの広がりを任天堂がファームウェアのアップデートで阻止するかどうかについては、成り行きを見守る必要があるだろう。
Joystiqの「噂:早くもDSiがハッキング」を参考にした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081106-00000001-wvn-sci