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2008年11月06日(木) 21時44分

<振り込め詐欺>携帯に反応、被害防止…安価な装置開発毎日新聞

 振り込め詐欺対策として、ものつくり大学(埼玉県行田市)の学生4人が、現金自動受払機(ATM)に取り付けると、携帯電話の電波を検知して「携帯電話の電源をお切りください」とアナウンスする電波検出装置を開発した。1台約3000円と低コストで、6日に装置の開発を発表した埼玉県警は「量産してくれるメーカーを見つけ、普及させたい」と話している。

 装置は片手でも持ち運びできる十数センチ四方の大きさで、ATMから半径1.0〜1.5メートルの範囲で発着信した携帯電話の電波に反応する。被害者にATM前で電話をかけさせ、言葉巧みに金を振り込ませる手口の被害防止が期待できる。

 4人は今年6月、県警から打診されて研究に着手。東京・秋葉原などで市販の部品を調達し、1台当たりのコストを約3000円に抑えた。開発者の一人、大学院生の松田大作さん(27)は「祖父母を思い浮かべ、これでお年寄りが冷静になってくれればと思いながら作った」と話す。

 県警によると、これまでも各県警や金融機関が携帯電話の電波を検出して注意を促す装置を開発してきたが、1台数万〜数十万円かかるという。【浅野翔太郎】

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