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2008年11月06日(木) 21時16分

<田母神・前空幕長>11日に参考人招致…参院外交防衛委毎日新聞

 参院外交防衛委員会は6日、歴史認識に関する政府見解に反した論文を公表した田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長の参考人招致を11日に行うことを全会一致で決めた。政府側から浜田靖一防衛相、中曽根弘文外相、河村建夫官房長官が出席する。民主党がインド洋給油活動を延長する新テロ対策特別措置法改正案の採決の条件にしていた田母神氏の招致が実現することで、同法案は来週中にも成立する見通しになった。

 自民党は当初、「個人の考えは論文で明らかで、招致の必要はない」と反対していた。しかし、矢野絢也・元公明党委員長の国会招致問題に飛び火しかねないことを懸念した公明党が、慣例を破る多数決での参考人招致を嫌ったため、自民党も招致を受け入れた。民主党は11日の外交防衛委への麻生太郎首相の出席とテレビ中継も要求したが、与党側は拒否した。

 田母神氏の招致決定を受け、民主党は給油延長法案の審議引き延ばしはしない方針。同法案は早ければ13日の外交防衛委での採決を経て、14日の参院本会議で否決される見通し。この場合、与党は14日中に衆院の3分の2以上の賛成で再可決、成立させる構えだ。【山田夢留】

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