2008年11月05日(水) 02時31分
小室容疑者 経営会社、契約金1400万円払わず(毎日新聞)
詐欺容疑で逮捕された音楽プロデューサー、小室哲哉容疑者(49)の経営する芸能プロダクション会社が、貿易事業を展開する女性経営者(39)と子供服販売を巡り契約を結んだものの、契約金のうち14万ドル(約1400万円)を支払わず、東京地裁に民事訴訟を起こされていたことが分かった。女性側は提訴に先立ち会社の預金口座を差し押さえたが、残高は6259円だったという。小室容疑者側が資金繰りに苦しんでいた実態が鮮明になった。
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この会社は「ティーケーシーオーエム」(TKCOM、東京都港区)。大阪地検特捜部が4日に捜索した小室容疑者の事務所と同じマンションの一室にあり、小室容疑者が06年9月に設立し、代表取締役を務めている。
4日、同地裁であった第1回口頭弁論で、TKCOM側は「請求棄却を求める」とする文書を提出し、争う姿勢を示した。
訴状や女性が裁判所に提出した陳述書によると、米国の俳優、チャーリー・シーン氏が作った子供服ブランド「Sheen KidZ」(シーンキッズ)について、アジア全域の販売代理店の選択を任されていた女性は06年9月19日、TKCOMを日本の販売代理店とする契約を結んだ。期間は同月から1年間で、独占的に販売できる契約だったが、実際に販売実績があったかどうかは不明。
一方、契約に際し、TKCOMは約20万ドルを女性に支払う約束だった。入金がなく、翌月面会した小室容疑者は「すぐに支払います」と答えたものの、その後は直接答えず、小室容疑者のマネジャーが「完済を目指していますが今が一番大変。もう少しお待ちください」などと記載した電子メールを送ってきた。07年3月に3万ドル、同4、5、6月に各1万ドルの計6万ドルが送金されたが、その後は支払いが滞っている。
このため、女性側は今年8月19日、TKCOM名義の預金口座の仮差し押さえを東京地裁に申し立てた。同29日に認められ9月4日に執行した際、残高は6259円だった。女性は9月17日に提訴していた。【小林直】
女性の代理人、望月賢司弁護士の話 女性は小室容疑者を恨んでいるわけではないので、訴状や裁判所に提出した書面に記載した以上の説明はできない。
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