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2008年11月05日(水) 01時06分

9月にも妊婦受け入れ拒否 都内の30代脳内出血産経新聞

 東京都調布市内のかかりつけの病院で嘔吐(おうと)などの症状を訴えた30代の妊婦が今年9月、杏林大学病院(三鷹市)など複数の病院に受け入れを断られ、最終的に20キロ以上離れた都立墨東病院(墨田区)で出産し、脳内出血の処置を受けたことが4日、分かった。母子ともに命に別条はないという。

 関係者によると、9月23日未明、妊婦がかかりつけの病院で嘔吐を繰り返したため、杏林大病院へ搬送を要請。ところが同病院は「他の妊婦の帝王切開の手術中」などとして受け入れを拒否。かかりつけの病院は都内の複数の病院にも搬送要請したが、いずれも断られた。

 その後、杏林大病院に再度受け入れを要請したが、「帝王切開の手術自体は終了しているが術後の処置などが済んでおらず、新たに妊婦の搬送を受け入れることは困難」と拒否された。

 杏林大病院は、東京23区外の多摩地域で唯一「総合周産期母子医療センター」に指定されており、かかりつけの病院からは約4キロの距離。これに対し、搬送された墨東病院は20キロ以上離れていた。

 同じ総合周産期母子医療センターの墨東病院など8病院による妊婦受け入れ拒否が発生したのは、その11日後だった。

 事態を重視した厚労省は事実関係の確認に乗り出した。

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