内閣府は三日、毎日のように飲酒する人ら約百五十人を公募し、呼気からアルコールが検知されると車のエンジンがかからなくなる「アルコール・インターロック」装置の有効性などを調べる実験を、今月半ばから始めることを決めた。
カウンセリングによる飲酒量の減少効果なども検証。一年後をめどに、飲酒運転の根絶に向けた提言をまとめる予定だ。
参加者はインターネットで募集した。ビール換算で毎日七百五十ミリリットル以上を飲む人や、毎日ではなくても一度に千五百ミリリットル以上飲むような「大酒飲みを中心に協力をお願いした」(内閣府)。
参加者はアルコール・インターロックの貸与を受けて自家用車に装着し、飲酒運転防止の効果や装置の操作性などを調査。併せて医師やソーシャルワーカーのカウンセリングも受けてもらい、飲酒量の変化を確認する。参加者の報酬は月額三万—四万円。
アルコール・インターロックは、欧米で飲酒運転違反者に装着が義務付けられている例があり、国土交通省も昨年、検知器に外気を送り込むなどの不正防止を盛り込んだ開発上の技術指針を策定。今回の実験装置を提供する販売会社によると、昨年三月の発売以降、トラック業界を中心に約四百台が売れているという。