環境に優しいエンジンをつくろうと、広島市西区の山陽高機械科の1年56人が、ガソリンなどを使わない「圧縮空気エンジン」の製作に挑戦している。卒業までの完成を目指しており、1日の文化祭で開発途中のエンジンを公開した。
エンジンは、圧縮した空気の反発力を利用してピストンを動かす仕組み。太陽光発電を使い、電力で空気を圧縮するコンプレッサーを作動させる。ゴーカートへの搭載を想定している。機械科の1年生が入学直後の4月に、「燃料高や環境に配慮したエンジンを作りたい」と発案。ホームルームや放課後を利用して取り組んできた。
製作中のエンジンはまだ空気漏れなど課題が多く、改良を重ねる必要があるという。目標は「距離100キロ走行」の実現。リーダー格の宮下秀隆君(16)は「地球温暖化対策にもなる。みんなで一丸となって頑張りたい」と意気込む。
【写真説明】製作中の圧縮空気エンジンを文化祭で公開した山陽高の生徒たち