合掌造り家屋で知られ、世界遺産に登録されている白川郷(岐阜県白川村)で二日午前、火災に備えた放水訓練があり、紅葉でほんのりと色づき始めた集落に、五十九基の放水銃から高々と水流が放たれ、幾重もの放物線を描いた。
訓練は地元住民や消防団を中心に毎年この時期、放水銃の点検を兼ねて実施している。
うっすらと霧が漂う中、大小百数十棟の合掌造り家屋を見渡せる高台には朝から多くの観光客らが詰め掛けた。放水が始まると「きれい」などと歓声が上がり、集落のそこここで、かやぶき屋根の上に立ち上った何本もの水柱を見入っていた。
【写真説明】火災に備えて放水訓練が行われた世界遺産・白川郷の合掌集落=2日午前、岐阜県白川村