【ニューヨーク29日共同=増田和則】経営危機に陥っている米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は二十九日、二〇〇八年一—九月期の世界販売台数が景気悪化の影響で落ち込み、前年同期比5・8%減の六百六十五万五千七百五十一台だったと発表した。
既に発表済みのトヨタ自動車(ダイハツ工業、日野自動車含む)は前年同期とほぼ同水準の約七百五万一千台で、一—九月期で初めてGMを上回り、世界一となった。両社の差は四十万台近くに達し、トヨタの年間トップも確実とみられる。
ただGMは米大手クライスラーと合併交渉をしており、実現すると、〇七年の実績で計約千二百万台に達する巨大メーカーが誕生し、再びトヨタを大きく引き離すことになる。
GMは販売不振が続く北米だけでなく、金融危機による世界的な景気悪化の影響で、これまで好調だった南米など新興市場でも伸びが鈍った。七—九月期の世界販売は前年同期比11・4%減と大きく落ち込んだ。