宇部市の焼き肉の店長が業務上横領罪に問われ、山口地裁宇部支部で有罪判決を受けた後、広島高裁で無罪が確定した事件で、山口地検は二十九日、同市中村、元同店マネジャー山之内典子容疑者(46)を業務上横領の疑いで逮捕した。
地検の発表によると、山之内容疑者は二〇〇二年十二月から〇三年一月までの間、計五回にわたって店の売上金合計三十二万円を着服した疑い。
同事件では、〇二年二月に店長だった宇部市明神町の斎藤猛さん(46)が宇部署に逮捕され、一審は懲役一年六月の実刑判決。広島高裁の控訴審の途中で真犯人の存在が明らかになり、〇三年七月に無罪判決が言い渡され、確定した。
弁護団は、山之内マネジャーを業務上横領と偽証の罪で刑事告発したが不起訴処分となり、山口検察審査会が今年四月、業務上横領罪は起訴相当とする決定を出していた。
弁護団は「斎藤さんが有罪判決を受けた後の売上金紛失に限って立件したことは、