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2008年10月30日(木) 20時29分

手品師訴訟 逮捕報道で種明かしは合法 東京地裁判決毎日新聞

 手品用コイン製造者の逮捕報道で、必要以上に手品の種明かしをしてトリックの価値を下げたとして、全国のプロ、アマ手品師98人が日本テレビ(東京都港区)とテレビ朝日(同)に損害賠償と謝罪放送を求めた訴訟で、東京地裁は30日、請求を棄却した。佐久間邦夫裁判長は「逮捕内容を説明する過程で種を説明したに過ぎず、違法な報道とは認められない」と判断した。

【関連動画】判決後の記者会見で原告のマジシャンがマジックを披露した模様

 判決によると、両局は06年11月、硬貨に穴を開けたなどとして貨幣損傷等取締法違反容疑で手品用品販売業者らが逮捕された事件を報道した。原告側は「報道で奇術の仕組みまで暴露され、奇術用コインの財産的価値が低下した」と主張したが、判決は「コインの構造を説明する過程で付随的に種が視聴者に明らかになることもやむを得ず、価値が低下したとは認められない」と退けた。

 会見した原告団長のプロマジシャン、藤山新太郎さんは「推理小説の先を言われたら、本は売れないのと同じ。テレビ局は種明かしでマジシャンをつぶしている」と憤り、控訴する考えを示した。【銭場裕司】

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