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2008年10月30日(木) 12時07分

母親が長女を小6から8年間“軟禁”、市は調査せず…札幌読売新聞

 札幌市北区の50歳代の母親が、長女(21)を小学校6年生から19歳まで約8年間にわたって自宅で「軟禁」していたことがわかった。

 長女は2006年に保護されたが、長期間、自宅から出なかった影響で知的障害があり、当時はほとんど自力で動けず、会話などが十分にできない状態だったという。母親は統合失調症と診断され、現在も医療保護入院中。

 同市によると、長女は市内の小中学校に在籍していたが、小6から中3までの間、計3日間しか登校していないのに、市は実態調査などを行っていなかった。

 同市によると、母親は「学校や夫が娘に危害を加える」と思い込み、自宅から出ることを禁じていたという。長女は母親と父親の3人暮らしで、小3の頃から、母親に登校途中に連れ戻されるようになり、小4、5は年間50日程度しか登校しなかった。担任が家庭訪問を行っても、母親は「行かせたいが体調が悪い」などと答え、長女に面会させなかったという。

 父親も長女と自宅で接触できなくなり、2005年1月に同市北区に電話で「妻が子供を家に閉じこめている」と相談。相談員は母親を精神科などに受診させるよう助言しただけで、06年8月に父親が保護するまで軟禁が続いていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081030-00000032-yom-soci