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2008年10月28日(火) 05時02分

最高裁長官に東京高裁の竹崎長官、異例の14人抜き読売新聞

 11月21日に定年退官する島田仁郎・最高裁長官(69)の後任として、竹崎博允(ひろのぶ)・東京高裁長官(64)が第17代長官に就任することが27日、固まった。

 最高裁判事を経ず長官に就任するのは、1960年10月に第3代長官に就任した横田喜三郎氏以来48年ぶりで、先任の14人の判事を飛び越す異例の抜てきとなる。

 国民が刑事裁判に参加する裁判員制度が来年5月に始まるため、制度作りに主導的な役割を果たした竹崎氏に、約5年8か月という長期の在任期間を確保し、制度を定着させる狙いがあると見られる。

 島田長官が首相官邸で麻生首相に意見を述べ、週内にも政府が閣議で正式に決定し、11月下旬に天皇陛下の任命を受ける運びだ。最高裁長官が交代するのは2006年10月以来、約2年ぶり。裁判官出身者が最高裁長官に就任するのは、第9代の服部高顕長官から9人連続となる。任期は定年の70歳を迎える14年7月まで。

 竹崎氏は岡山県出身で、東大法学部を卒業後、69年に判事補任官。東京地裁判事や最高裁総務局の課長を務め、88年には陪審制度を研究するため米国に派遣され、調査報告書をまとめた。94〜97年の東京地裁裁判長時代は、オウム真理教幹部の公判なども担当した。

 2006年までの9年余りは最高裁経理局長や事務総長など司法行政の中枢ポストを歴任。この間、政府の司法制度改革審議会が裁判員制度の導入を提言する過程では、国民の司法参加に消極的だった裁判所を積極姿勢に導く役割を担い、その後の具体的な制度設計の段階でも、事務方トップの最高裁事務総長として指導力を発揮し、04年5月の裁判員法成立に尽力した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081027-00000058-yom-soci