振り込め詐欺の新たな手口として、小包郵便サービス「エクスパック」で現金を送らせる被害が山口県内で急増している。監視の目が厳しい現金自動預払機(ATM)や金融機関の窓口を避けたとみられる。同サービスは現金の送付を禁じており、県警は注意を呼び掛けている。
柳井市の50歳代の男性は9月中旬、「サイト未納料金がある。法的処理に入ります」と携帯電話にメールがあった。指定先に電話すると「100万円をすぐにエクスパックで送って」と指示された。
さらに数日後「外国サーバーにも100万円の未払い金が発生した」と携帯に電話があり、男性は計200万円をだまし取られた。
エクスパックは郵便局やコンビニなどで500円で購入できるが、現金は送れない。捜査二課の重本幹夫次長は「エクスパックでの送金指示はまず疑って」と警察への通報を呼び掛ける。
【写真説明】監視が厳しいATMに代え、振り込め詐欺被害の新たな送金手段となっているエクスパック