広島県内の2007年度の松枯れ被害は、松の材積換算で2万9000立方メートルで、前年度比13.9%増と7年ぶりに増加していたことが県のまとめで分かった。県は07年度から原則、農薬の空中散布を中止し、松くい虫対策の重点を被害木の伐倒駆除に移して関連予算を前年度から半減させていた。
松枯れ被害は1994年度の9万2700立方メートルをピークに減少傾向に転じ、松林自体の面積が減ったこともあって、01年度以降は毎年、前年を下回っていた。
松枯れ被害の拡大について、県森林保全課は単年では明確な分析はできないとした上で「空中散布を中止した影響は否定できないが、伐倒駆除で被害拡大を一定程度に抑えている」とみている。