尾道市の市民劇団「尾道テゴー座」は11月と来年1月、地元因島出身の棋士で「碁聖」と称される本因坊秀策(1829—62年)を題材にした「秀策・虎次郎ものがたり 神童の目」を上演する。9月の本因坊秀策囲碁記念館の開館を記念し、偉業を振り返る。
因島田熊町のフリーライター庚午一生さんの小説「碁聖本因坊秀策伝・虎次郎は行く」を基に脚本を制作した。劇は、秀策(幼名・虎次郎)が才能を見いだされ、親元を離れて腕を磨く物語。7歳で三原城主と対局した場面や、18歳の対局で起死回生の手を打ち、相手が動揺して耳を赤くした大勝負「耳赤の一手」など数々の逸話を盛り込んだ。
講談師の語りも交え、20歳で本因坊家を継いだ秀策が、将軍の御前試合「御城碁(おしろご)」で前人未到の19連勝を成し遂げた業績などをたどる。
【写真説明】けいこで7歳時の本因坊秀策を演じる青木雄飛君(左から3人目)