広島市で被爆後に白血病を患い、12歳で亡くなった「原爆の子の像」のモデル、佐々木禎子さんゆかりの地などを巡り歩き、平和の大切さを考えるイベント「SADAKOウォーク2008」が命日の25日、広島市で初めて開かれた。
病床で回復を願いながら鶴を折り、家族を気遣った妹の思いやりの心を伝えようと、兄雅弘さん(67)=福岡県那珂川町=が企画した。
開会式で雅弘さんは「自分の周りに思いやりの心を広げていくことが、やがて平和につながる」とあいさつ。約70人の参加者は、縦2メートル、横2メートルの折り鶴のみこしを先頭に、像の立つ平和記念公園(広島市中区)をスタート。
禎子さんが通った小学校や、原爆のつめ跡が残る旧日銀広島支店をたどる一般コース(10キロ)と、公園を周回する親子コース(3キロ)の2手に分かれ、短い生涯をしのんだ。