東京都荒川区の「イトーヨーカドー三ノ輪店」に除草剤成分が入った焼き鳥のたれが置かれ、イトーヨーカ堂本社とたれ製造元のエバラ食品工業に現金を要求する脅迫文が送り付けられた事件で、警視庁捜査1課は25日、恐喝未遂の疑いで東京都杉並区高円寺の派遣社員・都藤道昭容疑者(57)を逮捕した。容疑を認め「一獲千金を狙った」と供述しているという。
調べでは、都藤容疑者は6月28日、三ノ輪店に除草剤成分「グリホサート」が入ったたれを置いた上、9月上旬に「Wエックス」を名乗り、両社それぞれに2回にわたって5000万円を要求する脅迫文を送り付けた疑い。
グリホサートは微量で人体に影響はなく、たれの容器には「毒入り危険」と書かれたシールが張られていた。
また、捜査1課は預金口座を開設し都藤容疑者に譲り渡したとして、詐欺の疑いで、さいたま市浦和区のタクシー運転手・田中俊郎容疑者(58)を逮捕。田中容疑者は容疑を否認しているが、都藤容疑者は「報酬を渡した」と話しているという。
都藤容疑者は、1回目の脅迫文では東京・新宿駅東口に現金を持ってくるよう指示し、2回目は田中容疑者のつくった口座への振り込みを要求。現金自動預払機を操作する姿が防犯ビデオに写っていたことや脅迫文の筆跡から、都藤容疑者が浮かんだ。
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