日本赤十字広島看護大(廿日市市)は来年4月、地域の医療ニーズに対応する組織「ヒューマン・ケアリングセンター」を設ける。専門の資格を持つ認定看護師の養成コースを開設するほか、地域支援を目的に看護職短期研修や市民向けの公開講座などを催す。
認定看護師の養成コースでは、口からの飲食が困難になった患者をケアする「摂食・嚥下(えんげ)障害看護」の教育に取り組む。定員は25人で、西日本初の開講となる。半年間の課程を修了し、日本看護協会の認定試験に合格すれば、資格が得られる。
看護協会によると、摂食・嚥下障害看護の認定看護師は全国で百八人で、県内は1人。同大が実施した県内257病院へのアンケート(回収率40.1%)でも、63.7%が摂食・嚥下障害看護を「必要」と答えるなど、高齢患者を抱える医療現場でのニーズが高まっている。